以前、アメリカ赴任直後に陥りがちなSSNの問題点と解決策に言及しましたが、個人的にはSSNなんかより銀行口座の開設で大きく躓いてしまいました。
アメリカに赴任してきて一刻も早く片付けないといけない契約は、車のリース、家の賃貸など色々ありますが、特に銀行口座の開設は、滞ってしまうと給与の受取もできないし各種ローンの支払いもできないという由々しき問題に発展してしまう可能性があります。
カリフォルニアへの赴任の場合は、Union Bankのカリフォルニアプログラムなどがありますが、話を聞くと赴任前後の手続きが結構煩雑だったりするようで、個人的には微妙かなと思っていました。
今回の記事では、アメリカ渡航後に「パスポートのみで」「家から出ることなく」「圧倒的な短時間で」アメリカの銀行口座作れるRevolutという銀行を提案したいと思います。
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銀行口座開設までの壁
銀行口座開設の際に躓きやすい壁は以下の2点です。
- 本人確認書類が揃わない
- 支店の銀行員に英語で捲し立てられる
1.本人確認書類が揃わない
そもそも、アメリカの銀行口座開設に必要な書類は大きく分けて以下の2種類です。
- ソーシャルセキュリティーナンバー(或いはカード)
- 本人確認書類(通常は2種類以上の提示が必要)
大前提としてSSNは最低条件なので事前に取得しておく必要があるのですが、問題は②の本人確認書類です。
本人確認書類として有効な書類の種類と数は銀行によって異なり、移住してすぐの頃は本人確認書類が揃えられずに追い返されてしまうことがあります。
私の場合、近所のJPMorgan Chase(チェース)でChecking口座を開設しようとしたところ、Primary IDとなるパスポートに加えて、Secondary IDとして現住所を証明する書類の提示を求められました。
現住所の証明に使える書類として提示されたのは公共料金の請求書や、他行の残高証明書(住所が書いてあるものに限る)でしたが、当時は家を契約したばかりで光熱費の発生は翌月以降で、他行の残高証明書に至っては銀行口座がないからここにいるんだろg(ry
もちろん、アメリカで最強の本人確認書類である免許証は、そもそも必要な本人確認書類の数が銀行より多いから無理で、取得までにそれなりに時間がかかるものだったので、結局Chaseでの口座開設を諦める以外ありませんでした。
2.支店の銀行員に英語で捲し立てられる
人によってはこちらも結構大変だと思うのですが、よく分からない金融用語を連発されながら、宇宙みたいな書類にサインをさせられていく過程というのは非常に不安です。
幸いなことに、会社の同僚が付き添ってくれたことにより、対面での口座開設に不自由を感じることはありませんでしたが、1人だったらよく分からない金融商品を売りつけられて、最終的には不思議な壺なんかを買わされていたシナリオもあり得たかもしれません。
ちなみに今の時代はオンラインで簡単に開設できる銀行口座もあり、Chaseもオンライン対応となっていますが、ほとんどの場合で現地の運転免許証の提示を求められるので、結局は上記の本人確認書類のところで躓いてしまいます。
Revolut(レボリュート)なら英語力も免許証も不要で開設可能!
で、今回紹介するRevolutという銀行は、上記の壁で悩んでいたのがウソみたいに思える素晴らしい口座開設体験を提供してくれます。
Revolutとは
Revolut(レボリュート)は、イギリスに拠点を置く新進気鋭のフィンテック企業です。
2015年の創業以来、イギリスを中心に世界35か国以上に事業を拡大し、国際送金業務を中心とした金融サービスを提供しています。
ここアメリカでも2020年からサービスが開始され、個人・事業者に向けて支店を持たない所謂オンラインバンキングサービスを提供しているようです。
Revolutの口座開設方法
支店を持たない業態のため、必然的にスマホアプリからの口座開設となりますが、それゆえ非常に快適な口座開設を行うことが可能です。
Revolutのアプリは以下のリンクからダウンロードすることが可能です。
➡ One app, all things money | Revolut JP
口座開設は至ってシンプルで、アプリダウンロード後、案内に従って氏名や住所などの基本情報を入力していくだけです。
この時、間違って日本に口座を開設しないように注意しましょう。
アメリカの口座開設のためには、アメリカの電話番号を入力しSMS認証を行う必要があります。
最大の壁である本人確認はeKYC(本人確認手続きをオンライン上で完結させる仕組み)によって、オンラインで完結することができます。
私が作ったときは、アプリの指示に従ってパスポートとパスポートに貼付された米国ビザの写真を撮って、自撮り画像と一緒にアップロードするだけでした。
冗談抜きでカップラーメンを茹でる間に口座開設ができてしまうレベルの素晴らしい体験でした。
Revolutのメリットとデメリット
メリット
- 口座開設が簡単
- 口座維持手数料が無料
- 海外利用手数料が無料
口座開設が簡単
一番の恩恵は既に説明した通り、簡単に口座申込ができる点でしょう。
赴任直後の一番忙しい時期に銀行の支店に出向いて長々と作業をせずに済みますし、本人確認書類も赴任直後のもので事が足りるというのはかなり助かります。
口座維持手数料が無料
通常のアメリカの銀行の場合、最低いくら以上口座に置いておかないと月額の口座維持手数料が発生するケースが多いですが、Revolutは口座維持手数料が無料です。
これのなにが良いかというと、赴任後しばらくして本命の銀行口座を作るとなった段階で、Revolutの資金を一気に引き上げることができる点です。
複数の口座を持って複数の場所に最低預金額を置いておくというのは、資金管理の観点からもあまり良くないと感じています。
海外利用手数料が無料
無料と書くと語弊がありますが、海外利用の際にお得な為替レートを享受することが可能です。
150種類以上の現地通貨での決済に対応しており、米ドルへ変換される際のレートはインターバンクレート(銀行間の取引レート)が適用されるため、海外利用で力は強力なカードと言えるでしょう。
通常の海外カード利用では、このレートに取引手数料のようなものが2%~加算されたレートで米ドルに換算され請求が来るため、米国外での利用で大きくメリットがあるでしょう。
デメリット
- キャッシュやチェックの入金に対応していない
- 即日でデビットカードが手に入らない
- 情報量が少ないので困ったことは問い合わせベース
キャッシュやチェックの入金に対応していない
赴任直後の銀行口座としてオススメしておきながらこれを言うのは矛盾しているかもしれませんが、開設した口座にいくらかお金を入金するためには、手持ちのデビットカードでのチャージか、他行からの送金が必要となります。
普通の銀行であれば支店やATMで手持ちの現金やチェックを入金することができるのですが、海外から送金するか、米ドルでの現地給与が振り込まれるのを待つしかないので、これは圧倒的にデメリットと言えるでしょう。
それでも、銀行がないと給与すら受け取れないので、背に腹は代えられない人にとってはぴったりの選択肢です。
即日でデビットカードが手に入らない
日本のように現金を持ち歩いても安全な国ではないので、デビットカードがすぐに使えないというのは地味に不便です。
しかし、口座開設と同時にApple PayやGoogle Payに登録することができるため、デビットカードの到着を待っている間もバーチャルカードはすぐに使用できます。
最近ではモバイル端末での決済に対応したお店も多くなっているので、今後このデメリットは益々薄まっていくと思います。
更にRevolutの名誉のために言うと、Chaseほどのメガバンクでも、デビットカードは後日郵送という形態を取っており、Revolut固有のデメリットという訳ではありません。
情報量が少ないので困ったことは問い合わせベース
最後に、まだまだ使っている人が少なかったり、彼ら自身が公開している情報も驚くほど少ないため、使い方などで分からないことや困ったことがある場合は検索ベースではなく、問い合わせベースでの対応となります。
アプリ内からチャットでオペレーターが対応してくれるので、電話をかけないといけないというハードルの高さこそありませんが、過去事例の少なさというのはある種のデメリットかなと感じました。
おわりに
以上、長々と説明してきましたが、アメリカ赴任直後の口座開設は鬼門です。
給与の受取や各種精算など、銀行口座がなければ立ち行かなくなるのが目に見えているため、なるべく早く口座を作る必要があります。
ちなみに、筆者はChaseを追い返された後、Wells FargoであればPrimary IDとしてパスポートそのものを提示、Secondary IDとしてパスポートに貼付されている米国ビザを提示すれば本人確認プロセスを突破できることが判明し、近所のWells Fargoの支店で無事に口座を開設することができました。
今になって思うと、最初からRevolutで当面の間の工面をし、生活が軌道に乗ってから他行のCheckingやSavingsなどをどんどん開設していけばいよかったなと思っています。
というわけで、アメリカ赴任直後のライフハック術として、今後アメリカへ渡航される方の参考になれば幸いでございます。
ちなみに、期間限定ですがリファラル経由で新規口座開設を行うとボーナスが貰えるお得なキャンペーンも実施中ですので、是非詳細は以下の記事からご覧下さい。
➡ 【超期間限定】Revolutが米国でリファラルキャンペーンを開始。今すぐ申し込みすべし! - 米国の僻地で暮らす駐在員のブログ
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