ただでさえ日本と違って不安になってしまうアメリカの飛行機ですが、子供が生まれると様々な心配事が頭を過ります。
そもそも赤ちゃんの座席はどうやって予約したらいいのか?ベビーカーやカーシートのような嵩張る荷物の扱いはどうなるのだろうか?など、旅行を検討し始めた瞬間から色々なことを考えなければなりません。
私も旅行が決まってから様々なことを調べてみましたが、旅行にはトラブルがつきものですし、実際に経験してみると想像と全然違う!ということもあれば、案外呆気なかったなと思うことも多々ありました。
限られたアメリカでの駐在生活、赤ちゃんが生まれても色んなところに旅行に行きたいという皆様の為に、この記事では予約から搭乗までの様々な不安を解消するために、それぞれのポイントを整理してお伝えしたいと思います。
アメリカ国内で使用頻度が高いデルタ航空に限っていますが、今後他の航空会社を使うことがあれば随時情報を追加していきたいと思います。
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搭乗前日までのポイント
赤ちゃん分の航空券予約方法
まず最初のステップは、航空券の予約からです。
デルタ航空の場合、旅費区分は以下の通りとなっており、2歳以下且つ保護者の膝の上に載せる場合は無料となっています。
しかし、注意をしないといけないのは、無料とはいえ、この場合でも搭乗にはチケットの予約が必要ということです。
赤ちゃんのために専用の座席(チャイルドシートに乗せる)を確保する場合は、予約の段階で子供の分も予約をしますが、膝の上に乗せて旅行する場合は通常通り自分たちの分の航空券を予約した後に、以下の方法で手配を行う必要があります。
①デルタのウェブサイトからMy Tripにアクセス
②Special RequestsからAdd Requestsを選択
③Infant In Armsを選択
④必要情報を全て入力し完了
上記の作業が完了すると、予約の際に使用したメールアドレスに予約完了メールが飛んでくるので、内容に間違いか確認をしましょう。
ただ膝の上に乗せるだけで、バシネットなどの特別なリクエストがない限りはコールセンターに電話をする必要もないので、英語が苦手な人でも簡単に予約することができます。
赤ちゃんの荷物は預け荷物?機内持ち込み手荷物?
航空券の予約が完了した後に気になるのは、預け入れ荷物と機内持ち込み手荷物の仕分けです。
赤ちゃんの身の回りの荷物の中で一番の懸念事項といえば、ベビーカーやチャイルドシートの取り扱いだと思います。
ベビーカーやチャイルドシートは預け荷物にもできますし、機内持ち込み手荷物(正確に言うと搭乗直前にゲートで預ける荷物)にすることも可能です。
預け荷物にする場合はスペシャルバゲージとして預けることができ、航空券に含まれる預け入れ荷物の個数制限にはカウントされず、別途手数料がかかることもありません。
言うまでもありませんが、預け荷物に出した後は、赤ちゃんを抱っこして空港内を移動する必要があります。
機内持ち込み手荷物にする場合は、特別な手続きや申請は不要で、そのままセキュリティチェックを通って、搭乗ゲートまで子供を乗せて行くことが可能です。
我々は機内持ち込み手荷物にしたのですが、飛行機を降りた直後からバゲージクレームまでベビーカーに乗せていけるので、どう考えてもこちらの選択肢の方がいいと思います。
ちなみに、日本の航空会社では持ち込み荷物のサイズ制限のため、多くの人がベビーカーを預け荷物に出して、空港内は抱っこ紐やカートで移動すると思いますが、アメリカの場合はゲート前に無数のベビーカーが駐機していました。
実際に持ち込んでみるまでは、「ほんとにゲートまで持っていっていいの?」と一抹の不安もありましたが、この光景を見ると至極当然という感じで呆気ないと思いました。
搭乗当日のポイント
保安検査通過までの所要時間について
搭乗当日、一番気になるのは赤ちゃんを連れて諸々の作業をしていて、子供がいない場合に比べてどれくらい余計な時間がかかるのか、という点でしょう。
我々も子供を連れていると余計に時間がかかるだろうからと早め早めの行動を心がけていましたが、実際に経験してみると、保安検査通過までに必要な時間自体は今までと何ら変わらないことがわかりました。
もちろん、授乳やオムツ交換に割く時間は別途必要ですが、ゲートに辿り着くだけなら過度に早い行動を取る必要はないと思います。
保安検査(セキュリティチェック)はどうやるの?
普通の場合、セキュリティチェックはX線検査(両手を上げてスキャンされるやつ)を受けますが、子連れの場合は金属探知機を通されることになります。
基本的な段取りは普段と変わりはなく、ポケットの中身や身につけた貴金属類などは全てトレイに載せ、自身の上着も含め、子供の上着等も同様にスキャナを通します。
赤ちゃんを連れているのは一目瞭然なので、大体の場合係員が声をかけてくれて、ベビーカーに乗せていた場合はベビーカーから降ろし、抱っこしながらX線検査機の脇にある金属探知機を通過します。
ちなみに、抱っこ紐で連れている場合は、追加の検査が必要になる場合があるらしいので、予め抱っこ紐はトレイに出しておいて、抱っこで連れて行く方がいいかもしれません。
このとき、同伴者もX線検査ではなく金属探知機を通されるため、X線検査の長い行列を横目に、むしろ子供がいないときよりも楽なのでは?と感じるほどでした。
ベビーカーは検査官が隅々まで調べた後、金属探知機を通った先で渡されます。
また、通常液体類は保安検査より向こうへの持ち込みは禁止されていますが、赤ちゃん用の液体ミルクや搾乳した母乳は、常識の範囲内で持ち込むことが可能です。
ただし、粉ミルクを溶くためのお湯やお水は飲料水と同様ですので、保安検査場を通過した後に備え付けのウォーターサーバーで汲むか、お店で買うなどする必要があるので注意しましょう。
ゲートに辿り着いたらすること
もしもベビーカーを持ち込んでいる場合、ゲートに着いたらデルタの係員に声をかけて、ベビーカーやチャイルドシートをゲートチェック荷物にしたい旨を伝えましょう。
ゲートで預けた荷物ということが分かるようにタグを支給してくれるので、ベビーカーに付けておきましょう。
あとは搭乗の際に、ボーディングブリッジの踊り場(飛行機に乗る直前の平らなスペース)に折り畳んで置いておけば大丈夫ですが、不安ならば客室乗務員に聞いてみれば間違いないと思います。
飛行機を降りる際には置いた場所で回収することになるので、間違ってバゲージクレームまで行かないように気をつけましょう。
飛行機に乗っていない時間のほとんどはベビーカーを使うことができたので非常に便利だと感じました。
ちなみに、預ける際にカバーを付ける必要はありませんが、ホコリや風雨で汚れてしまうのが心配であればゲートチェック用のカバーも売られています。
搭乗の順番について
妊娠中の方を含め赤ちゃん連れの場合は、座席のクラスを問わず優先的に搭乗することができます。
通路が混んでいて自分の席に辿り着くのに時間がかかるということがないので非常に助かる一方、真っ先に乗り込んでしまうと、他の乗客が搭乗中に立ち上がってあやす事が難しいのも事実です。
この辺は様子を見ながら、搭乗したいタイミングで列の横から割り込ませて貰うというのも有りだと思います(この辺は非常に寛容で助かりました)。
ちなみに、抱っこ紐は離陸時や着陸時には外さなくてはいけないので、抱っこ紐での寝かしつけはやめておくのが無難です。
狭い席での寝かしつけは大変ですが、飛行機が動き出すと轟音がホワイトノイズ的な役割を果たしてくれるのか、すんなり寝てくれました。
気圧の変化による耳抜きについては、寝ていれば気にする必要はないかと思いますが、もしも起きている場合はおしゃぶりを咥えさせるなどして耳抜きしやすくしてあげると良いみたいです。
まとめ
以上、赤ちゃんの初飛行機に向けて気になるポイントについて、自身の体験を基につらつらと書いてみました。
子連れに優しいアメリカですが、それは空港でも遺憾なく発揮されます。
上記で述べた通り、セキュリティチェックはX線検査の列を横目に金属探知機で素早く済ませられますし、ターミナル移動のバスに乗る際にも列をスキップさせてくれたり。
飛行機内で赤ちゃんがグズっても顔をしかめる人はいませんでしたし、むしろ周りに座っている乗客からは「俺より大人しかったな!」なんて声をかけられたくらいです。
この記事が、旅行に行きたいけど飛行機は不安が多すぎると感じている方の役に立つことを心より祈っております。
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